ウェブ時代をゆく

やっと読み終わりました(苦笑)「ウェブ進化論」は読んでいません。

ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)

ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)


心に残った部分をメモします。

ウェブ進化という大変化に直面している同時代の私たちの生涯は、「一身にして二生を経るが如し」だと思う

今までに聞いたことが無い視点でこの時代を描かれており、心に残りました。

”大変化に直面している”という意識はまだまだだけれども、確かにウェブは「相当に便利なもの」として私たちの生活に密着して来ていると感じています。

ウチの実家においても、ネットに繋がっていない状態のパソコンはもはや利用価値が無いと思われています。

「グーグル・ブックサーチ」とは、グーグルがオックスフォード大学、ハーバード大学など大学図書館を中心とする世界中の主要図書と契約し、「人類の過去の叡智」たる蔵書数千万冊をすべてスキャナーで読み取り、検索可能にするプロジェクトである

この情報もこの書籍で知りました(w
「知と情報の整理」という、このようなグーグルの取り組みによって、より多くの人が”検索窓の向こうだけ”に情報を求めるようになると思います。

なぜだか分かりませんが、ちょっと怖いような気がします。

手ぶらの知的生活

これには納得。仕事に関してだけでも、ここ3年くらいでネットの活用範囲は大きくなってきているなと。オンラインストレージを使ったり、メモはウェブ上のノートブックへ、メールやスケジュールもすべてウェブに保存しています。

気が付けば本を読む機会(時間)が減り、他人のブログやネット上のニュース、2chを見ている時間に変わってきています。(これはあまり良くないと感じていますが)

”こちら側”と”あちら側”両方の情報量が大きくなってきていて、ますます時間欠乏症がひどくなってきているなと感じます。

インターネットの普及がもたらした学習の高速道路と大渋滞

この本を読む前から、ネットで見て知っていました。

私自身は、まだネットを中心に体系的な学習ができるレベルにはありませんが、「学習のきっかけ」になるような、「何かに興味を覚える」場所はネットに偏ってきているなと思います。

一言でいえば、「けものみち」とは、高速道路を疾走するのに比べると、まあ何でもありの世界である。好きなこと、やりたいこと、やりたくなくてもできることを組み合わせ、ときには組織に属するもよし、人とのさまざまな出会いを大切にしながら、「個としてのストーリー」を組み立て、何とかゴチャゴチャと生きていく世界だ。

自分の今後を示唆するような一文で、ここがこの本の中で一番好きな一文となりました。

「ゴチャゴチャしててもいいけど、勤勉さであること、自分のストーリーは確立しておけよ」と。

好きを貫く

「趣味は仕事にしない方がいい」とは何人かの大人から教わったことを思い出しました。

私はそもそも”何が好きなのか””何をしたいのか”というものがはっきりしない・定まらない人間なので、この本にあるような取り組みは難しいなと思いましたが、

組織の論理に埋没せず、個を輝かせようと努力する

の部分には共感しました。

自分の得意なこと・スキルを磨き、それを対価に変えるためには、自分を「よりよい環境に置き」つつ、「能動的に」「勤勉に」生きることだと思います。


そもそも「与えられた環境でベストを尽くす」ことができない人なダメだなーと。


以上、とても楽しく読ませて頂きました。